
証券パートナーズの三好です。
今回は「今から投資を始めても大丈夫?投資を始めるタイミング」についてお話しします。
- 株高のタイミングで投資を始めていいのかお悩みの方
- 株式相場の歴史を知っておきたい方
- 資産運用で気をつけるべきポイントを知っておきたい方
最近多くいただくご質問で「株がこんなに上がっているのに今から資産運用を始めても大丈夫ですか?」というお問い合わせがあります。
実際日本株、米国株ともに高値を更新しており、そういった疑問を持たれるのは当然のことと思います。
今回は株式相場の歴史を振り返りながら、資産運用の考え方についてお話ししていきます。
今から投資を始めても大丈夫?
結論から申しますと、今から始めても問題はありません。
もちろんこの世界に絶対はありませんので保証することはできませんが、過度に心配する必要はないと考えています。
ただし今から運用を始めるにおいて、注意していただくポイントが何点かありますので、今回はその点を踏まえてお伝えしていきます。
S&P500の株価指数を150年振り返る
まずこちらはアメリカを代表する株価指数「S&P500」の150年間のチャートになります。


定期的に下落したり横ばいで動いていない期間もありますが、基本的に米国株というのは右肩上がりの推移をしています。
言ってしまうと常に高値なんです。
S&P500だけでなく、NYダウ・ナスダックも同様です。
2020年から今年にかけては、新型コロナウイルスをきっかけとする金融緩和による株高、というのは否めない部分ではあります。
だからといって、次の暴落まで何もしないというのも大きな機会損失だと私は考えています。
2008年のリーマンショック当時も株価は大きく下落しました。
その際も世界的な金融措置が行われ、翌年から株価は復調し、その後10年以上の株価の上昇が続きました。


株価が大きく上がっている時には、もうすぐ暴落するぞ!という人は一定数必ずいらっしゃいます。
それを信じるか信じないかはあなた次第ですが、過去の値動きはこのように推移していることをぜひ覚えておいてください。
もしかしたら今はリーマンショック後と同じように、これから続く株高の入り口かもしれません。
全財産を投資に回した方が良いとはもちろん言いませんが、今の状況で暴落が怖いから全く何もしないというのは少しもったいないと感じます。
現金で持っていても増える時代は終わりました。
迷った時はこのチャートを思い出すようにしてください。
これからの資産運用で気を付けるべきポイント
それでは今後の資産運用について気をつけるポイントについてお話ししていきますが、今までお話しした内容には何点か気をつけるべきポイントがあります。
「そのポイントを守った上での資産運用なら始めても問題ない」という意味でお伝えしていきます。
気をつけるべきポイント①
「長期目線で運用する」
先ほどのチャートを見ていただければわかりますが、株式相場には定期的な暴落が訪れます。
もしかしたら来週暴落するかもしれませんし、来年暴落するかもしれません。
こればっかりはピンポイントで予測することはかなり難しいです。
ただし歴史を振り返れば、その暴落に当たってしまっても、長く続けていれば今までは必ずお迎えが来ていましたよ、というお話になります。
なのであくまで私が推奨しているのは長期運用であり、デイトレードやスイングトレードのような時間の短い資産運用は一般の方にはお勧めしていません。
こちらは1988年以降、S&P500に投資して保有年数に応じた最高リターンと最低リターンを表した表になります。


運用リターンは年率で記載されています。
こちらの表を見ると、1988年以降どのタイミングから資産運用始めても、15年以上保有した場合、運用成果は必ずプラスになっています。
長く持てば持つほどリスクリターンは統計値に収束していきます。
逆に短期間の運用の場合、大きく増えることもあれば大きく減ってしまうこともあります。
これに関してはいろんな見方ができますが、統計的には長期運用の方が損しにくいということになります。
投資している企業も時間とともに成長していきますし、配当金なども考慮すると次第に底上げされていくというのは当然のことだと思います。
気をつけるべきポイント②
「外国株式を中心に運用する」
外国株式と言っても主に米国株ですね。
こちらを中心に据えて運用する理由、1つはインフレ、もう1つは国力です。
インフレについては前回の記事でも解説していますので、よろしければそちらも併せてご覧ください。


インフレ
簡単に言うとインフレとは物価が上がることでしたね。
世の中の物価が上がると、それに伴って会社の売上が上がって、最終的には株価が上がるということでした。
海外に比べて日本は物価が上がりづらいので、結果として株価も上がりづらい状況です。
日経平均株価は、米国株とは対照的に長期的な運用成果は良くありません。


この二つを比べた時にどちらが安心して長期運用できるでしょうか?




ちなみに何度もお伝えしていますが、IDECO・確定拠出年金・つみたてNISAでは、外国株式を中心に設定されることをおすすめしています。
日経225・TOPIXなどの日本株の大型銘柄に投資している場合、積立運用はむしろ外すように推奨しています。
日本株を入れる場合は、成長性の高い小型株に投資しているものを選ぶようにしましょう。
国力
そして2つ目の国力についてお話します。
国力とは国の将来性という意味になります。
人口が減って少子高齢化していく日本に対して、海外ではどんどんと人口が増えています。
日本自体は好きですが、国力という判断指標で見た場合、海外の方が将来性は明るいと考えています。
米国株や全世界株式を購入するメリットは以下の記事でも解説しています。




気をつけるべきポイント③
「資金管理」
具体的には一定程度の現金を確保しておきましょう。
先ほどもお話しした通り、株式相場は下がったとしてもずっと下がり続けるということはなく、時間とともに次第に回復していくようになっています。
大きく運用されるのも良いのですが、もし下がった時に追加で購入できるなら購入した方が運用成果は上がりやすいです。
株式相場では、安く購入できるバーゲンセールのような暴落が数年に一度起こりますので、その際の余裕資金はあったほうがいいです。
ご自身の資産状況を見て、無理のない範囲で資産運用に回しましょう。
まとめ
株価が上がっていますが、今から資産運用を始めても問題ありません。
歴史を振り返ると米国株は常に高値でした。
そして暴落してもずっと下がり続けるということはなく、時間とともに次第に回復していきます。
ただしこれから資産運用を始める場合は、注意するべきポイントが3つあります。
- 長期目線で運用に取り組むこと
- 外国株を中心に行うこと
- 資金管理に注意すること
この3点に注意して資産運用に取り組むようにしてください。
過度に暴落を恐れて資産運用を始めない、というのはもったいないように感じます。



それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。