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三好 裕亮
証券パートナーズ株式会社 代表取締役
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FOMCテーパリングを踏まえて株式市場はどう動く?今後の戦略について

三好 裕亮

証券パートナーズの三好です。
今回は「金融緩和終了で株式市場は暴落するのか」というテーマでお話しします。

この記事は、こんな方にオススメ
  • 今後の株式市場暴落を気にしている方
  • 元証券マンの考えを知っておきたい方

先週一週間は日米ともに今後の金融政策に関する発表がされ、それらを踏まえたうえで株式市場の見通しや今後の投資戦略についてお話ししていきます。

「今から投資を始めても遅いんじゃないか」
このような声をいただくことも多いので、私の見解をお伝えしていきます。

目次

テーパリングで株価暴落?

マーケットの現状確認

アメリカではFOMC、日本では日銀の金融政策決定会合の発表が先日ありました。
今後の金融政策を占うもので非常に注目が集まりましたね。

大まかなスタンスとして「アメリカは従来2023年までは利上げをしない」という方針だったものが、少し前倒しして来年の2022年にはテーパリング、利上げする可能性があることを示唆しました。

理由としては、「コロナウイルスから堅調な経済回復が見込まれていること」「物価上昇・インフレ懸念が出ていること
主にこの2点になります。

ただし具体的なテーパリングの日時を示したわけではなく、「そういった方向で議論を進めていきますよ」という、あくまで FRB の姿勢を示したような内容でした。

当然テーパリングの話は2021年年初から始まっており、実体経済も回復していることから、このような発表になることは予想されていましたが、市場予想としては9月頃にこういった発表がされると想定しており、今回の6月に発表されたことは予想よりも少し前倒しになったという印象です。

実際アメリカは新型コロナウイルスからの回復が早く、今まではマスク着用が義務付けられていましたが、先週にはマスクを着用しなくても外出していいという新たな指針が発表されました。少人数での会食などもマスクなしで行なって良いとのことです。

そのような状況のアメリカですので、経済の回復スピードが速く、新型コロナウイルスのために緊急的に行われた金融緩和政策は徐々に終了に向かっていくことになります。

しかし雇用環境はコロナ以前ほど回復しておらず、雇用統計の数字などを確認しながらテーパリングへの議論を進めていくとのことです。

アメリカはテーパリングの姿勢を示しましたがその一方、金曜日に発表された日銀政策決定会合では日本は金融緩和措置を継続するという内容でした。

やはり日本はワクチン接種の普及率が諸外国に比べ低く、経済の回復も遅れていることから、中小企業の支援策など引き続き継続する模様です。そのほか、ETF等の買い入れに関する施策は、4月以降と特に変わらないとのことです。

この日米の金融政策の発表を受けて、株式市場の値動きはNYダウ・日経平均株価は大きく下落。
ナスダック・マザーズは小幅に下落しています。

為替は1ドル110円代で、金融政策発表前からそれほど動いていませんが、金融政策の違いだけを見れば、今後ドル高・円安方向への流れになるかと思います。

株式市場・今後の見通し

ここからは、私個人の株式相場への見通しについてお話します。
いつものように 個人的な見通しですので、あくまで投資判断は自己責任でお願いします。

結論から言うと私自身はそれほど株式市場に心配はしていません。主に理由は3点あります。

  1. 経済の回復と企業成長
  2. 労働市場がまだ回復していない
  3. インフレ自体は株価にとってプラスである

この3つの理由から株式市場は今後も堅調に推移していくと考えています。
それぞれ具体的に解説していきます。

1. 経済の回復と企業成長

「金融引き締め、テーパリング = 株価の下落」というふうにお考えになってる方もいらっしゃるかもしれませんが、金融引き締めの側面には実体経済の回復があります。
アメリカを中心とする世界経済は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、回復の一途を辿っており、企業によってはコロナ前以上に成長しています。特にGAFAMを中心とするIT企業は著しく伸びています。

GAFAMの直近売上成長率
Google
+34.4%
Apple
+53.6%
Facebook
+47.7%
Amazon
+44.0%
Microsoft
+19.1%

もちろんIT企業以外では、まだコロナ前までの数字に戻っていない企業も数多くありますが、時間の問題かと思います。そもそもテーパリングの話ができるということは、そこまで経済が回復してきているという裏付けになりますので、それほど悲観することではないと考えています。

また今までの歴史を振り返ると、「金融引き締めによって株式市場が長期的に停滞した」ということはなく、金利の引き上げがなされたとしてもアメリカの株式市場は堅調に推移してきました。

下のチャートは色別に、アメリカの10年債利回りNYダウナスダックの推移になります。

アメリカの10年債利回り・NYダウ・ナスダックの推移
米国10年債利回り・NYダウ・ナスダックの推移

この通り定期的に金利が上昇している局面がありますが、その際株価は大きく下がっておらず、金利にかかわらず堅調に推移していることが見て取れます。

特に直近のテーパリングが行われた2013年から2014年の期間を見ていただければ分かりますが、この2013年5月に当時のFRB議長バーナンキ議長が引き締め発言を予想外に行ったことにより米国10年債利回りは1.6%から3%まで急上昇しました。
これは「バーナンキショック」とも言われており、当時は短期的に株価が下落しましたが、その後は株価も回復し、金利はゆるやかに推移してきました。

今回もその通りになるとは言い切れませんし、テーパリングの実施により一時的な株価下落が起こる可能性は否定できませんが、それによって株式市場の終わりのような長期的な下落相場にはならないと考えています。

2.労働市場がまだ回復していない

労働市場については、パウエル FRB 議長が最も重点を置いている項目であり「雇用の回復なくして急激な金融政策の引き締めはない」と考えています。

これは次回7月の雇用統計を確認する必要がありますが、前回は雇用者数が予想に届かず回復までに時間がかかることが再確認されました。
特にアメリカでは人種による雇用ギャップがあり、白人と黒人の方での就業率には大きな差があります。
前者の就業率は堅調に回復していますが、後者の方はまだ遅れており全体で見れば一筋縄ではいかないと考えています。

ただし、言い換えれば7月の雇用統計を数字によっては、テーパリングの議論が加速する可能性がありますので、その点は引き続き注視していくようにしましょう。
次回の雇用統計発表は7月2日の金曜日に発表予定です。

3.インフレ自体は株価にとってプラスである

そもそも FRB や日銀など中央銀行の役割というのは物価の安定を図ることです。
そのために様々な金融政策を行なっています。

経済を支援するために資金供給を後押ししたり、バブルの懸念が出てきた場合には抑制するために金融引き締めを行ったり、その時その時の状況に応じて金融政策を舵取りしています。
FRBは年間の物価上昇率2%を目標としており、その2%を基準として 今後の方針を判断しています。

今後行われるテーパリングは、施策自体は金融引き締めに変わりはありませんが、どちらかと言うと「行き過ぎたインフレを抑制する金融政策の正常化」という側面の方が強いと考えています。

あくまで昨年2020年が特別だったわけで、通常運転に戻るだけというふうに私は考えています。
加えてインフレであることには違いありませんので、長い目で見れば株式市場にとって米国経済は追い風であることには変わりないと考えています。

インフレの世界ではモノやサービスの価格が上昇しますので、それに伴い会社の売り上げも上昇し、ひいては株価にもプラスの効果をもたらします。

テーパリング自体は株価にマイナスにはなりますが、そもそもの前提としてインフレであることには変わりありませんので、株式市場が下がったとしても一時的なものだと考えています。
またテーパリングの話題に関しては年初から行われており、株価もそれを織り込んだ価格で形成されていると考えています。

金融緩和が今後もずっと行われ続けると考えてる人の方が少ないでしょうし、テーパリングに対しては今更驚くことでもないかなというのが正直な感想です。

今後の投資戦略

今までお話ししたように長期的な見通しは楽観的に考えております。
とはいえ金融引き締め、テーパリングの開始が意識されることにより目先は相場の上値が重たくなるという可能性もあるかと思います。

私がご案内するとすれば「積立投資をしっかりと行なってください」ということです。
まだ具体的にテーパリングが実施されたわけではありませんが、今後は金融相場から業績相場への移行段階に入ります。

今まで金融政策が株価を押し上げていた分、一時的に相場全体が軟調な展開になる可能性がありますが「積立投資」を継続していればカバーの役割を果たしますので、長期運用に取り組む場合は設定されることをお勧めします。

短期的に落ち込んでも、決算で数字を織り込んでいくと業績相場として次第に株価も回復していくと思われますので「積立投資」は設定するようにしましょう。

まとめ

先週のFOMCでは現段階では現状維持で具体的な施策は行われなかったものの、今後テーパリングの議論が進められる可能性について言及され、2023年までは利上げしないという従来の見方から、2022年内の金融引き締めへの可能性を示唆しました。
一方日銀は緩和継続とのことで現状維持でした。

それを受けて株式市場に対しては悲観論が上がっていますが、3つの理由から過度に心配する必要は無いと考えています。

  1. 経済回復と企業成長が継続していること
  2. 労働市場がまだ回復していないこと
  3. インフレ自体は株価にとってプラスであること

この3つからテーパリングは織り込み済みであり、資産運用に対する見方は変わっておりません。ただし、楽観論だけではいけませんので、具体的には「積立投資」をしっかり行い下落相場への備えを行うことをお勧めします。

三好 裕亮

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

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