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三好 裕亮
証券パートナーズ株式会社 代表取締役
元証券マンが資産運用に関して独自の見地で情報発信しています。
皆様に資産運用に関して、わかりやすくお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!
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生命保険での運用をお勧めしない理由!資産運用の大切な考え方

三好 裕亮

証券パートナーズの三好です。
今回は「生命保険で運用するな」というテーマでお話しします。

この記事は、こんな方にオススメ
  • なんとなく生命保険に加入している方
  • 生命保険の仕組みを正確に把握できていない方
  • 保険から効率の良い資産運用に切り替えたい方

今回は生命保険についてお話ししていくのですが、日本人はみなさん保険に入っていますよね。
私も今まで多くのお客様とご面談を行い、保険の加入状況についてお伺いしてきました。

もちろん人それぞれ状況によって異なるのですが、全体的に言えるのは「保険に入りすぎ」ということです。
これを言うと、世の中の保険販売員の方々から非常にバッシングを受けてしまうのは重々承知の上ですが、個人的な感想としては今言ったように、保険に入りすぎだと考えています。

よくよく聞くとだいたい皆さま「お付き合い」とか「なんとなく」といった理由で、保険に加入されています。
実際に当社も生命保険を取り扱っているので、ご提案させていただくこともあるのですが、基本的には必要最低限の保障分でご提案するようにしております。

今回は生命保険に加入する際など、どういった点に気を付けるべきなのか。
また、既に加入されている保険をどうすればいいのか、お話ししていきたいと思います。

目次

保険で運用はダメ?

まず前提に「すべての生命保険が悪いとか、必要ない」と言っているわけではありません。
人それぞれ状況が異なりますので、あくまで今回は全般的なお話として捉えるようにしておいてください。
また私の個人的な見解も入っていますのでその点はご了承ください。

生命保険の気を付けるポイント①
「運用目的で加入しない」

まず生命保険の本来の目的というのは、ケガや病気、もしくは死亡時の備えだったりするわけです。
いうなれば万一の際の「保障」という役割がメインの金融商品です。

ただ、ここ最近は民間の保険業界も競争が厳しくなっており商品もいろいろと変化して、以前よりも商品の種類が増えてきました。
例えば病気やケガなどの入院費用を保障するような保険を総称して「医療保険」と言いますが、医療保険から進展してできたものががんに特化する「がん保険」だったりするわけです。

その中でも特にここ最近、日本人に人気な保険があり、それは保険本来の「保障」の機能にプラスして「貯蓄」や「運用」の機能が備わった生命保険です。

この記事をご覧いただいている方の中には銀行などで「預金に置いてても利息がつかないから保険にしたらいかがですか。少しは増えますよ」というように声をかけられて、保険だったらいいか、というように加入された方も多くいらっしゃるかと思います。

年金型の保険だったり、死亡時の保障がついているタイプだったり、いろいろな形で「運用」がセットになっているものがあるかと思います。

最後に解約したら、解約金が増えて返ってきますよというのは預金が大好き日本人には安心感もあって、抵抗なく加入される方も多くいらっしゃいます。
もちろん全部が全部、悪いとは言わないですが、その保険の仕組みがどうなっているのか、しっかりと理解している方は少ないと思います。

「保障」も付きながら「運用」もしてくれる、そんな一石二鳥のような商品が保険にはありますが、保険会社もボランティアではありませんので保障もしながら、増やしてあげてなおかつ自分たちにも利益を出さなければいけません。

この保険がどういう仕組みになっているのか、分かりやすく説明していきます。
例えばですが、今回は保険料が1000万円(一時金)で死亡保険金が1500万円、10年後に解約した際の解約返戻金が1100万円という保険があったとします。

保険内容(10年間)
  • 保険料 1000万円
  • 死亡保険金 1500万円
  • 解約金(満期) 1100万円
保険のイメージ

今回、加入者がAさんとします。まずAさんが保険に加入する場合、保険料1000万円を保険会社に支払います。
そこで保険会社はAさんから集めた保険料を投資に回します。そこで出た利益の一部を解約金に上乗せしたり、皆様にお支払いする保険金に充てているわけです。

ここで肝になってくるのがこの保険会社が行っている運用です。
保険会社は万が一Aさんが死亡した際には、1500万円の保険金を支払う必要がありますし、なにもなく10年後に解約の申し出があった際には1100万円で解約返戻金を払う必要があります。
ですので預かった1000万円の保険料で、大きく博打のような運用はしません。

基本的には債券というリスクを抑えた運用を行っています。

保険会社の投資イメージ

例えば今回は債券で毎年3%の利益が出ると想定しましょう。
1000万円を毎年3%で運用すると10年後には約1340万円になります。
10年後に保険会社は1340万円から解約金1100万円をAさんに払い戻して、残りの240万円が自社の利益になる、という仕組みになっています。

実際に社債などを組み合わせて3%運用益というのは実現可能だと考えています。
もちろんAさんが10年以内に亡くなってしまうという可能性もありますが、Aさんだけでなくその他のたくさんの方に加入してもらうことで、保険会社は保険金の支払いリスクを分散するんですね。

また年齢に応じて亡くなる確率を保険会社はある程度予測していますので、基本的には保険会社が大きく損しないように生命保険は設計されています。

ここで皆様はお気づきでしょうか?
この仕組み、なんとなく見覚えはありませんか?

これは実際、銀行と仕組みとしては変わらないんですね。

保険会社か銀行かの違い

お金を預ける先が保険会社になっただけです。
しかも本来は1340万円に増えているのに1100万円しか受け取れません。
保険会社への手数料だったり、色々と差し引かれてしまうんですね。

もちろんこの保険内容だと、現預金でほったらかしにしているよりかは良いんですけど、本来得られるはずだった利益が保険会社に手数料として抜かれてしまいます。
言ってしまえば「将来増やして返しますよ」という保険は、保険会社がそれ以上にもっと増やして利益を得ないとその保険を売る意味がないということになります。

そして資産を増やそうとお考えになるのであれば、保険会社に預けるのではなく、直接自分でこの運用を行うことをお勧めします。
言い換えれば、投資をする
ということですね。

生命保険の気を付けるポイント②
「相談相手の商品を把握する」

これは非常に難しそうに聞こえるのですが、単純にいうと相談している相手が何を販売している人なのかを把握するということです。

みなさまが資産運用などの相談をするときに「中立的なアドバイスが欲しい」というのは、誰しも希望されることと思うのですが、相談相手が何を扱っているのかによって中立的な意見を聞けなくなってしまうことがあります。

例えば生命保険だけを取り扱っている方に「資産運用してお金を増やしたい」と相談すると、結果的には「生命保険で運用しましょう」という提案になってしまいます。

もちろん「○○証券で投資信託を買った方が良いですよ」と言ってくれる方もいらっしゃいますが、それはかなりお人好しなタイプだと思います。

私の場合は保険も証券も扱っていますので、お客様によっては証券8:保険2とかそういうバランスの提案になることもあるのですが、結局はそのアドバイザーが扱っている商品の中での提案になってしまいます。

特に最近多いのは、ファイナンシャルプランナーという名前で活動しているものの、実際に扱っているのは生命保険だけなので、実態は保険の営業マンと変わらないというタイプの人は多くいらっしゃいます。

ファイナンシャルプランナーとか、マネードクターとか、プライベートバンカーとかいろんな人がいるんですが、結局は何を取り扱っているのかというところが重要になってきますので、その点は意識するようにしてみてください。

生命保険の気を付けるポイント③
「平均的な運用利回りを把握する」

世の中のお金に関する失敗というのは、基本的にこの平均的な運用利回りを把握できていないことから起きていると考えています。

これは何度もお話ししていますが、資産運用での平均的な利回りというのは年5%~7%前後と言われています。
もちろん長期運用が前提にはなるのですが、歴史的には資産を投資に回すと、平均的にはそれくらいの利率で増えていくと考えられています。

毎年きっちり5%ずつ増えるというわけではありませんのでその点はご理解が必要ですが、長期でみればそれくらいで運用できるのであれば、今から購入・加入する商品やサービスは割に合っているのかという判断基準を持つことは非常に重要です。

例えばですが、先ほど出てきた保険の話でご説明すると、1000万円払って10年後に1100万円というのは割に合っているのでしょうか?

保険内容(10年間)
  • 保険料 1000万円
  • 死亡保険金 1500万円
  • 解約金(満期) 1100万円

これに絶対の答えはありませんが、もし1000万円を運用に回して5%とは言わず控えめに3%ずつ増えていけば、最終的にはいくらになるかな?というように電卓をはじくようにしてください。
その結果と照らし合わせて、保険に加入するべきなのかを考えましょう。

その他の例でいうと20年払い続けてほとんど増えない、もしくは1割程度しか増えないという保険もあります。
特に学資保険や年金保険に多いですね。

もしそのお金を投資に回したとして、20年間控えめな3%で運用できた場合、その投資元本は20年後に約1.8倍になります。
そういった視点は忘れないようにしておきましょう。

この基準が頭の中にあるのと無いのとでは、お金に関する考え方が変わってきます。
極端な言い方かもしれませんが、「投資に回したら年間3%」というふうに覚えておいてもいいかもしれません。

こういった基準が頭の中に無いから、世の中の投資詐欺の被害が無くならないのだと思います。
「お金を預けたら毎月5%の配当が確実にもらえます」というような投資話があったとして、毎月5%であれば1年間にすると約60%になります。
1年で確実に60%増えるという運用なんて、常識的に考えればありませんよね。

「年間5%前後が平均」ということがわかっていないと、基準が無いから判断できずに誘いに乗っかってしまうのです。

ちなみにこれは借金に関しても同様です。
例えば、銀行が毎年利息0.5%であなたに1億円融資します、という話があった場合あなたはどうするでしょうか。
普通の感覚であれば「借金は悪」ということで断る方が多いと思いますが、私だったら喜んで1億円借入します。

これはタラレバの話になりますが、1億を3%で運用できれば毎年300万の利益になります。
そこから利息分の0.5%、1億円で言うと50万円を返済して、残った分で運用を続けるということになります。

少し極端な例のお話になりますが、これは住宅ローンの繰り上げ返済に関しても、同じような考え方が当てはまります。
これは以下の動画で解説していますのでご覧ください。

住宅ローンは繰り上げ返済してはいけない!利息と資産運用の大切な考え方

個人的な見解

今回は生命保険についてお話ししましたが冒頭にもお話ししている通り、一概にすべての保険が必要ないというつもりはありません。
保険によって救われた方もいらっしゃると思いますし、使い方によっては役に立つ場面も多くあります。

ただ冷静に言ってしまうと、保険もあくまで金融商品です。
生命保険は「起こる可能性の低い病気やケガ、もしくは万一のリスクに備える」商品です。

特に死亡保険で保険金を受け取る方というのは少なくて、実際は満期を迎えて保険が切れたり解約して現金化する方の方が圧倒的に多いです。
ケガや病気のリスクに備えるのも必要ですが、これからは長生きするリスクの方が大きくなっていく時代です。

今加入されている保険も条件によっては解約して運用に回した方が良い、ということもありますので改めてご加入されている保険を見直してみてください。

まとめ

生命保険での運用をお勧めしない理由まとめ
POINT
運用目的で保険に加入しない

最終的に「増えて返ってくる」という保険は、それ以上に保険会社が増やして手数料が引かれています。
保険の仕組みは理解しておきましょう。

POINT
相談相手の商品を把握する

アドバイザーも自分の扱っている商品の中での解決案を提案します。
相手が扱っている商品を把握するようにしましょう。

POINT
平均的な運用利回りを把握しておく

保険に限らず、自分が購入しようとしている商品・サービスは、平均的な利回りからみて割に合うのか、考えましょう。
「投資に回せば年3%」は控えめな基準として覚えておきましょう。

三好 裕亮

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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