
証券パートナーズの三好です。
今回は「50代・60代が資産運用を始めるベストなタイミング」というテーマでお話しします。
- そろそろ資産運用を始めようとお考えの50代以上の方
- 投資を始めるタイミングを知りたい方
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たまにいただくご質問で「投資はいつ始めるべきなのですか?」とか「50代でも遅くないですか?」など、投資を始めるタイミングについてお問い合わせいただくことがあります。
今回は「資産運用はいつ始めるのが良いのか、投資を始めるタイミング」についてお話ししていきます。
「早ければ早いほど良い」が当てはまるのは?
先に結論からお話しますが、資産運用を始めるのは「早ければ早いほど良い」と考えています。
ただし一点だけ注意すべきところがあり、それは「長期的な運用に限る」ということです。
基本的に私は皆様が取り組みやすく、資産が増える確率が高い長期運用をお勧めしていますので、その場合は「早ければ早いほど良い」です。
ただし、今お伝えしたようにデイトレードとか数週間で売買するような期間の短い「投機」に関しては、タイミングが非常に重要なのでこの場合は「早ければ早いほど良い」とは言えません。
今回のような投資タイミングに関する情報で「早い方が良い」というのは聞いたことがある方も多いと思いますが、とはいえ「買うタイミングって大事でしょ!」とどこか違和感をお持ちになったこともあったと思います。
それは「投資」と「投機」を切り分けていない場合の考え方です。
「しっかりと長期的に運用していく」そういった心持ちで取り組まれる場合は早いに越したことはありません。
一方、短期間な運用の場合はタイミングも非常に重要ですので、その時その時の状況次第、ということになります。
まずはご自身が長期的な目線で堅実な「資産運用」に取り組まれるのか、株式などを中心に短期間の取引を行うのか、そこを切り分けたうえで、これからのお話しに目を通してください。
私は自分の経験上、より多くの方が資産運用で良い思いをしていただけるように、長期運用目線でのお話しをしていきます。
資産運用が早いほど良い理由①
「世界的な経済発展」
至極当たり前のお話しにはなってしまいますが、日々、世界の経済は進化しています。
人口も増えていますし、新たな商品やサービスも開発されていきます。
それと同様に、歴史的には世界の株価も長期的に上昇しています。日本だけは例外なんですけどね。


上の図は毎度おなじみの「米国株に長期投資した場合の過去の運用成果」ですが、今までは15年以上投資した場合、運用成果はマイナスになっていないという実績があります。
もちろんこれはあくまで米国株全体のお話しですので、個別株式の場合は少し内容が変わってくるのですが、優秀な投資信託などで分散投資しておいた場合も同様の成果が得られるかと思います。
ですのでいつもお伝えしていることですが、長期投資の方に一番重要なのは「投資すること」ではなく「投資し続けること」なんですね。
今多少上がってようが、下がってようが「気にしなくていい」といえば語弊がありますが、時間とともに世界の経済は発展していきますので「当初決めた本来のスタンスを忘れないでくださいね」ということです。
よくお客様にはお伝えしているのですが「良い商品」を「しっかり持つ」。
この二つを外さなければ資産運用でそこまで大きく失敗することは無いと考えています。
資産運用で失敗する方は、大抵このどちらかが間違っていることが多いです。
まずそもそも「良い商品」を選べていない、そして「しっかり持つ」ことができていない。
これは投資家本人の問題だったり、金融機関の営業姿勢の問題だったりします。
それができずに失敗している人が多いから「投資=ギャンブル」みたいなイメージが今でも日本には強いのだと思います。
今お話ししたような意味でいうと、今現在50代、60代であっても資産運用を始めるのに遅すぎることはありません。
50・60・70代それくらいであれば、気にせず資産運用に取り組まれるとよろしいかと思います。
資産運用が早いほど良い理由②
「寿命の延び」
これもみなさま知っていることと思いますが、日本は先進国の中でも特に高齢社会と言われております。
厚生労働省の発表によると、2020年7月時点の平均寿命は男性で81歳、女性で87歳となっています。この寿命は毎年伸びています。


この平均寿命という考え方は少し複雑なので割愛しますが、当然ながらこの平均寿命の年齢になったからと言って、全員がお亡くなりになるわけではありません。その後も元気にされている方は多くいらっしゃいます。
私も仕事柄、年齢層の高い方とお付き合いがありますが、みなさん総じてお元気です。
今後も生活は進歩していくので、おそらく皆様がイメージしているよりも将来はより長生きするのではないかと思います。
「人生100年時代」と想定すると、残りの人生まだまだ時間があります。
「保険や年金に加入しているのと同じ感覚で、資産の一部を運用に置いておく」という認識で取り組まれるのが、精神面なども含めて一番よろしいのではないかと思っています。
資産運用が早いほど良い理由③
「現預金の価値の目減り」
これも定期的にお伝えしていますが、今の日本では低金利が続いており、この金利が再び大きく上昇することは期待できません。
昔は定期預金で利息が年間5%以上もらえる時代もあったらしいですが、今ではあって無いような金利水準です。
現預金で持っていても資産は増えない一方で、将来的にお金の価値が目減りする材料は盛りだくさんです。
(現預金のデメリットは以下の記事でも詳しく解説しています)


増税
まず1つ目が「増税」です。今後の日本は、おそらく増税していく一方です。
消費税から始まり、ありとあらゆる税金が少しずつ上がっていくと予想されます。
皆様が意識していないうちに、少しずつ使うお金が増えていき、何もしなければ資産は減っていくのです。
銀行の手数料引き上げ
その次に考えられるのは「銀行の手数料引き上げ」です。
皆様が利用されている銀行も民間の営利企業です。当然、利益を上げなければいけません。
今後もATMの利用料が値上がりしたり、口座を持っているだけで管理費がかかるようになったりする可能性があります。
インフレ
そして最後は「インフレ」ですね。商品やサービスの値段が上がることです。
身近な食料品や生活用品でいうと、ここ15年で2割程度値上がりしています。
物が値上がりする中、あなたの資産が現状維持していても、それは実質価値が下がっていることと同じです。
増税、手数料の引き上げ、インフレ。主にこの3つの理由によってあなたの現預金は価値が下がっていきます。
その状況が分かっているのに、放置しているのは非常にもったいないですね。
そういった理由からも、一部でも運用に回すことを検討してみましょう。
今回は投資を始めるタイミングについてお話ししましたが、やはり長期運用の場合は早いに越したことは無いと考えています。
実際50代・60代のお客様とも今まで多くお取引いただいているのですが、大半の方で急に数100万円単位でお金が必要になるということは、経験上ほとんどいらっしゃいません。
今使っていないお金というのは、3年後も5年後もおそらく預金に眠ったままです。
過度に心配し過ぎずにぜひ資産運用にチャレンジしてみてください。
まとめ
資産運用を始めるベストなタイミングは、長期運用なのか短期運用なのかで異なります。
長期の場合はなるべく早く、短期の場合はその時の状況によります。
世界経済は日々進歩しています。その恩恵を受けるためにも目先の動きは気にし過ぎず、じっくりと投資に資金を回しましょう。
投資することよりも、投資し続けることの方が重要です。
日本の平均寿命は延び続けています。人生100年と考えれば、今からでも時間をかけて運用できます。
資産運用に遅すぎることはありません。
増税、インフレ、銀行の手数料引き上げ、これらの要因で現預金の価値はこれからも目減りしていきます。
お金の置き場所を改めて考えてみましょう。



それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。